チェンジマネジメント認定研修で印象に残った 4 つのこと

バージョン 1

    皆様こんにちは。Google Cloud チェンジマネジメントチームの杉山です。

    イギリスは秋を飛ばしてあっという間に冬のようです。寒くて暗い季節が迫ってきます・・・がんばります。

     

     

    さて、時は遡って 7 月の話になりますが、実は私この度チェンジマネジメントの認定資格を取りました!

     

    今までは自分の経験や OJT、上司からの学びを通してグーグルの手法に基づきチェンジマネジメントを遂行してきましたが、活かせるノウハウを他にももっと学びたい!ということで参加してみました。参加者はコンサルタントから自社のチェンジマネジャーと様々な業種や肩書の方が来ていて、経験値もとても多様。それぞれが携わっているプロジェクトを用いて組織内の変化に伴うスキルとノウハウを得る研修を3日間に渡って学び、試験の末に晴れて認定、という流れでした。

     

    この研修機関は 20 年間もの間、4,000 社を越える数の企業に変化プロジェクトについての調査を行い、その統計を軸にベストプラクティスを提唱しているため、その統計結果を見ながらの研修は共感できる部分も多く非常にためになりました。

     

    今回はその研修で印象に残ったことを綴りたいと思います。



    ① チェンジマネジメントの活動の 6 割は準備に割くべし

     

    皆様、チェンジマネジメントの4つの柱、覚えていますか?

    変化を定着は4つの柱を網羅しながら行っていくわけですが、この中の活動の6割は変化前の準備に割くのが得策です。

    私も実際に変化プロジェクトに深く携わってわかりましたが、チェンジマネジメントは、きちんと変化を定着させていく手法であると同時に、リスクをいち早く察知してそれを最低限に抑えていく手法でもあります。そのためには、変化を起こす前からトップ・部課長層・現場の巻き込み、彼らをキチンと知って変化の影響レベルを把握すること。そしてその情報を活かし、コミュニケーションと教育計画を密に練ることが成功への近道になります。

     

    では残りの4割はどこに割くのかというと事前に練った計画の実行、そして引き続き社員の声を聞き対処していくこと。これがチェンジマネジメントの黄金比率です。

     

    よって組織に変化が起きる場合は、導入より前からプロジェクトチームが動くことに投資することが重要な要素です。

     

    ② 反対勢力の 7 割はプロジェクトチームが想定できるものである

     

     

    どんな組織変化にも反対勢力は現れます。

     

    興味深いのは、この研修機関が行った調査の結果、変化導入後に声をあげた反対勢力の 7 割が、プロジェクトチームが導入前から想定することができた反対勢力だったという点です。

    別の解釈をすれば、リスクは想定できていたもののリスクを抑えるための行動が伴わなかった、またはは想定されていたリスクを楽観的に捉えていた結果とも言えるでしょう。

     

    前述の通りチェンジマネジメントの 6 割は準備に費やすのが吉です。その中で反対勢力に備えた活動というのも大事な準備の一つです。

    変化を導入するときには必ず影響を与えるであろうチームや部署についてちょっとイメージをしてみてください。そしてもしネガティブな反応がありそうなグループがいたら、ちょっと彼らの声に耳を傾けて、事前にできる情報共有やヒアリングがないか考える時間を作ってみましょう。

     

    反対勢力と向き合うためのヒントについては以前のポストでも触れているので良ければ読んでみてくださいね。

     

    ③ コミュニケーションの発信者も効果を左右する

     

    コミュニケーションはチェンジマネジメントの手法の中でも私がとても大事にしている柱で、ポストもアップしています。近年の調査の結果、コミュニケーションは内容自体もさることながら、情報の「発信者」も変化を定着させるための効果を大きく左右する事実が明らかになっています。

     

     

    少しおさらいになりますが、社員ときちんと繋がるため、変化の告知には、「頭・心・足」を意識して伝えることが大事です。

     

    • 頭(考え)・・・「なぜ」この変化が起こるのかという組織的な理由。
    • 心(気持ち)・・・個人にとってその変化がなにを意味するのか。個人にとっての 変化のメリット。
    • 足(行動)・・・その変化の中で社員が成功するために個人個人がどう動いていくべきか。(G Suite においては「トレーニング」や「サポート」がそれに相当します。)

     

    これらを考えることができたら、より効果的な発信方法は「発信者」に目を向けることです。「なぜ」この変化が起こるのかという組織的な理由は、組織のトップである社長や経営層からの発信がベスト。そして個人にとっての変化のメリットは、チームの上司からの発信がベストです。

     

    なぜこの結果が出たかの解は研修の中で正確に提示されることがありませんでしたが、個人的な見解としてはコミュニケーションの中で頭・心・足をきちんと網羅しようとすると、結果的に発信者を細分化するのが一番論理的だったということではないかと仮定しています。

     

    例えば経営層が「心」の部分を汲んで発信しようとしても、個人に対してのメリットは多様にありすぎてうまく全員に伝わらないのが現実です。よってそれをきちんと細分化して、各個人の上司のレベルまで落とすことができているのは、組織全体に変化の理由がきちんと浸透している証拠でもあります。おそらく、そこまできちんとコミュニケーション方法に投資している組織変化は効果的で長い目で見ても成功率が高いということなのでしょうね。



    ④ トップは「らしく」「ポジティブに」社員にコミュニケーションをすべし

     

     

    これは一社員としても、一人の人としても重要なことだと思いますが、変化が起こっている組織の中ではトップの人が「いかに自分らしく社員の皆様にコミュニケーションできるか」というのが効果を左右する鍵だと言われています。

     

    もちろん大前提として、変化のゴールやビジョンを伝えることが第一です。そこから更に、トップの人が自分らしいトーンでコミュニケーションできること。これは社員にとっても透明性のある情報となり、より浸透しやすくなる秘訣です。

    例えば変化が難しいものだと思うなら、難しいものであることを素直に言えばいい。初めてのことで不安があるならばそれも伝えればいい。時間がかかる可能性があることも伝えればいい。

    そして、長い目で見たときに組織にとってポジティブな変化であることを、きちんと伝えることで、より正直な情報伝達を社員にすることができるのです。

     

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    研修で私の印象に残った4つのこと、いかがでしたか?

    参考になったことや、「こんなときはどうしたらいいの?」という疑問などありましたら、いつでもコメントしてくださいね。